狂った恋が咲くのは4月

開花が遅くて寒さが長引き、今年は桜の季節が遅くて長かった。 だからか歯車が少し狂っている、色々なことが慌ただしい。

怠惰を逃れる術がない。

中原中也の『山羊の歌』のなかに『憔悴』という詩があって、 わたしは休みの日が終わるたびに、このフレーズを思い出します。 「あゝ 空の歌、海の歌、 ぼくは美の、核心を知つてゐるとおもふのですが それにしても辛いことです、怠惰をのがれるすべがない!…

安定のための安定には疑問がある。

やることが山積みで慌しくて、 脳ミソの中枢がジーンとするような日々を送っています。(1) (ヤンマガKCスペシャル)" title="万祝(1) (ヤンマガKCスペシャル)">万祝(1) (ヤンマガKCスペシャル)作者: 望月峯太郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2003/08/05メデ…

神童のなれの果て。

友達の息子(5歳)が、本を読むのが大好きだといいます。 「何の本が好きなの?」 と気軽な気持ちで訊いたら、 「あくたがわりゅうのすけの、とししゅん」 という答えが返ってきました。 面食らいました。杜子春・くもの糸 (偕成社文庫3065)作者: 芥川龍之…

幸福ということについて考える。

故・児玉清氏がたいへんな読書家であったというのは有名な話。 本にまつわる色々な逸話を遺されていますが、わたしの大好きなものにこんなエピソードがあります。 児玉氏は海外によく行かれていたのですが、ある時ロンドンに向かうときに、読みかけの翻訳小…

おおきな木。

台風一過、東京農大の収穫祭へ。 あまりに混んでいたので、夕飯はタヴェルナ・アリーチェへ行きました。お探しの店舗のページはありませんでした食べログで店舗を探すアンティパストも各種パスタも本当に美味。青山や麻布でもっと高いお値段をつけて商売して…

佐藤雅彦ディレクション“これも自分と認めざるをえない”展に行きました。

わたしは佐藤雅彦氏がとても好きです。 彼のつくったものはいつも、日常で当たり前に通り過ぎていることに気づかせてくれたり、意識して見ていないものを眼の前に並べてくれたり、小難しいものをとても分かりやすいものに変換してくれたりする。希望や勇気を…

せつない気持ち。

雑誌ブルータスの最新号の特集、各地で話題になっています。BRUTUS (ブルータス) 2010年 11/1号 [雑誌]出版社/メーカー: マガジンハウス発売日: 2010/10/15メディア: 雑誌 クリック: 66回この商品を含むブログ (17件) を見る「泣ける映画特集」なんかはある…

最近、えんげ(嚥下)がへたになった。

という言葉が最も印象に残っている、『にこたま』2巻を読みました。 29歳の女の子のセリフなのですが、確かに最近、物を呑み下したり気管に入ったものを出したりする力が弱まったような… 齢か… そんなリアルな描写だらけの、渡辺ペコ最新刊。にこたま(2) (モ…

最近読んだ本。

友だちが日記に読書のことを書いていたので、触発されました。 彼女がすこし薄暗い部屋で映画の感想をせこせこと書き留めてたのを、リビング(とカタカナでいえるような造りではありませんでしたが)の襖からのぞき見たことを、とても覚えてます。映画が好き…

思い切って僕の先端が、君までのびたら最高だ。

というのは、ゆらゆら帝国の『ザ・コミュニケーション』という歌でしたが。 Sweet Spotアーティスト: ゆらゆら帝国,Shintaro Sakamoto出版社/メーカー: ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ発売日: 2005/05/18メディア: CD購入: 2人 クリック: 23…

わたしのシックスセンス。

本にも「ご縁」というものがあると思います。 ふと立ち寄った書店で、「オレ読んでーオレ読んでー」と強烈に語りかけてくる本ってあります。 そんなときには、どんなに高い本でも誘われるまま、彼をレジへと連れていってしまいます(高額商品であった場合、…

忘れた記憶と、君の声。

咲きました。 この時期、桜舞い散る平日の新宿御苑には、 ジジババが吸い寄せられるように集まってきます。 横断歩道での会話。 ババA、ババB、ババAの夫であろうジジの3人が、 カメラや三脚を片手に信号が青に変わるのを待っていました。 ジジ(対面に…

おいしい休日。

ウー・ウェンさんという料理研究家の方、ご存知でしょうか。 テレビ等で活躍していて、著書もたくさん出版されており、有名な方らしいのですが、わたしは最近はじめて知りました。 友達がお誕生日に、ウー・ウェンさんが考案したというお鍋・ウー・ウェンパ…

はじめてのランニング。

思春期時代、わたしは学校でまともに体育の授業を受けていません。 小学校の高学年の時、バスケをしていたら右足を挫いてしまい、 その拍子にくるぶしの下あたりの骨がぐにゃりと曲がり、突き出てしまいました。 背が伸びる速度に周りの肉がついていかず、 …

仕事とわたし。

三寒四温とはまさにこのことで、 若干肌寒い日が続いているわけですが、 新宿御苑の桜は、つぼみが綻びはじめております。 春だからか、不況だからか、 最近巷で仕事の話題が多い気がします。 わたしの仕事はといえば。 現在の会社には、 もともとは版権業務…

南の子どもが夜いくところ。

予約したチケットを引き換えに行く 証明写真を撮る 友達のお誕生日会の予約 プレゼントをとりにいく 一時帰国している友達に会う1 リマインドメールを送る 一時帰国している友達に会う2 リスケをする 書店をまわる お台場に移動する メールをする 電話をす…

芽吹き。

3月です。 国立博物館でみた土偶展は予想以上によかった。1万年前の技術と創造の豊かさにびっくり。 『LOST』のシーズン5が予想以上に面白い。打ち切りになるドラマが多いなか、ここでこんなに盛り上がってくるなんてー。 友達の新居が予想以上にセレブな…

できるかな?

甥が4歳になりました。 おばあちゃんもひいおばあちゃんも、お父さんもお母さんもプレゼントはオモチャだったので、叔母は彼の知育教育のため、DVDをあげることにしました。ノッポさんが選んだ完全保存版 できるかな ベスト30選(4)1984-1987年度 クリスマス…

物を大切にするということ。

友人カップルのお引っ越しを手伝いました。 このお2人、物をたーいりょうに持っている方々で、2人の引っ越しにも関わらず、その荷物はざっと見積もって4人家族分くらい。 男性の方はとてもオシャレな方で、服はボトムスだけで40本くらいありそうな?靴…

日常という怪物。

代休をとり出かけようと思っていたのですが、連日フル稼働で出かけていたせいか、身体がぐったりとしてしまい、持病のアレルギーも悪化。本当にひさびさに親以外の誰とも会わず、家にいました。 とは言っても会社員の性、休日を無為なものにはできず、普段は…

ソバ屋で憩う。

蕎麦が好きです。 「好き」というよりは、食べ物のなかでもっとも慣れ親しんだ、古株のお友達というか。 今となっては自分でも信じられませんが、わたしは幼いころ著しい偏食家で、野菜はもちろんのこと、肉も魚も、ほんの一部のものしか食べませんでした。…

倦怠期。

業種柄もあり、本を読むことは生活の一部です。 カバンの中には常に2冊以上の本を抱え、好みはあれどジャンルは問わず、時間があればページを繰っていることが好きでした。 しかし最近、今までになく本との距離感を感じます。読みたい本がありません。前代…

キャサリン=ハードウィック監督『トワイライト〜初恋〜』を観ました。

数年前に、仕事の関係でステファニー=メイヤーの原作を読む機会があり、YA向けであるにも関わらず、ものすごーくキュンキュンしちゃいました。 吸血鬼と人間の女子高生の恋を描いた、本国イギリスでは大ベストセラーとなった作品です。 彼は本能的には彼…

ここではない、どこかへ。

友人が引っ越しを決めました。 その立地も間取りもなんだかとっても羨ましく、触発され、仕事そっちのけで東京R不動産を熟読、まだ見ぬ自分の未来のおうちと生活に妄想を拡げております。 そんな呑気な午前中、就業中。 何年か前に売れた『間取りの手帖』も…

夏の思い出。

あっという間に、秋です。 夏は、「暑くなってきたな〜」「夏が来るな〜」と、ジワジワジリリと迫ってきますが、秋は「あれ?空が高くない?」と、ふいにやってきているように思います。気づいたときにはもう秋になっている、というか。 この夏は旅には出な…

どうしてセックスと結婚以外に、あの人とつながる方法はないんだろう?

豊島ミホ『純情エレジー』を読みました。純情エレジー作者: 豊島ミホ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/03メディア: 単行本 クリック: 14回この商品を含むブログ (26件) を見るこれまた、帯のコピーが印象的。 「どうしてセックスと結婚以外に/あの人と…

あんなに美しい夜はなかった。

恋愛小説が読みたくて、何かよいのはないかしら、と会社の編集者女子に要求したところ、「好きじゃないかもしれないけど、わたしの好きな作家なんです」と、岡崎祥久『首鳴り姫』を貸してくれました。首鳴り姫作者: 岡崎祥久出版社/メーカー: 講談社発売日: …

誉田哲也『ストロベリーナイト』、そして沖縄料理。

ストロベリーナイト (光文社文庫)作者: 誉田哲也出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/09/09メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 75回この商品を含むブログ (175件) を見る単行本刊行時も話題にはなっていましたが、文庫化して安価になってからものすごく売れ…

「なぜ」と問うこと。

『AERA』、会社にあったのでひさしぶりに読みました。 http://www.aera-net.jp/latest/ 中吊り広告の一行コピーには、毎朝電車を利用するサラリーマンなら誰もが注目していることと思いますが(ホント?)、あの雑誌が特集で女性のライフスタイルばかりをと…