あと1ヶ月。

甥っ子が玄関からダダーッと駆け込んできて、わたしに向かって胸を突き出し「コート!コート!」と主張します。
“コートを脱がせて”という意味であるようなのですが、2〜3ヶ月に1度しか会わないような叔母に、よくもまあ、手放しに甘えられるものです。自分が世界の中心であると、それを疑う余地すら知らぬ2歳児。というか、「世界」があることすら知らぬのか。
世界は自分のためにだけ動いているわけではないと知ったのは、はて、いつのことだったでしょうか。

まもなく3歳。キミの世界の初めての脅威となる妹が、もうすぐ産まれてくるよ。無事産まれますように。
叔母、名前はすっかり忘れられていて「ミチコ!」と母の名前で呼ばれました。そんな11月の終わり。