佐伯チズと女性の嫉妬について

佐伯チズさんが「女の友情はない。女は人の足は引っぱっても手は引っぱらない、ジェラシーの生き物」とおっしゃっていました。

女の情欲うごめく化粧品業界に長年従事してきた方ならではの考え方と思いますが、遠からずと思います。


片や、北村薫の最新著書『ひとがた流し』では、四十路を迎えた女性3人の静かで美しい友情が描かれています。

ひとがた流し

ひとがた流し

私にも10代前半からの友人がいるので、自分たちのゆく末と重ねてしまい、涙しました。そんなに遠い未来ではありません。


女は同性に嫉妬する生き物。けれどまあ、それも学生くらいまでの話。今や「隣りの芝生は青く」見えず、「そういう人生もありだね、そういうのもね。がんばろうね」という気持ちです。
離れてゆく人生に寂しくなる時もありますが、小説にもあったように、この世のどこかに生きていてくれるということが、支えになります。