会社の関係で、遊行舎の公演を観にゆく。

はるばる藤沢まで。
この劇団は寺山修司のお芝居や遊行かぶきという藤沢発祥の民衆かぶきに取り組んでいる劇団である。
今回は遊行寺というお寺のお堂で上演。予想外に大きいお寺だな〜きっと花の季節は美しかろうな〜と思っていたら、わたしが不勉強であっただけで、この遊行寺は浄土宗系の時宗の総本山であり、とても有名なお寺だそうな。
今回はその時宗の開祖・一遍上人の生涯をなぞったお芝居であるらしい。『一遍聖絵』というタイトル、一遍の人生を描いた国宝となってる絵巻物がシナリオの元である。


藤沢における公演、しかもお寺での上演ということもあって、お客さんはなべて中年以降、ご近所風。
いつも観ているような小劇場系のお芝居とはまったくハタケが違い、内容も仏道を説いているのでなかなか理解に苦しむ箇所が多い。解説のペラ用紙と首っ引き。そして3時間強にわたる長さ、クーラーのないお堂内、修行のようでした。
されども終盤にお堂の扉がガーッと開くと、高台であるためそこには陽の落ちかけた藤沢の街並が舞台の背景いっぱいに。それをバックに修行僧が階段を上ってくるシーン、あれは圧巻でした。一遍上人がいかなる人かもわかって、歴史のお勉強にもなりました。


年配の方の中には涙さえ浮かべて舞台を拝んでいる人もいて、ああ、若造には分からない領域なのだなと感じました。念仏とは、仏道とは、説法とは。


祖師谷大蔵までたらたらと戻り、ヤマダモンゴルへ。
ジンギスカンが流行ってからはじめてジンギスカンを食らう。確かにとてもヘルシーな感じ。鍋後のラーメンが美味い。