世田谷パブリックシアターに『コーカサスの白墨の輪』を観にいく。

かのベルトルト・ブレヒト作の音楽劇である。
でも今回ばかりは、串田和美松たか子もどうでもいいの、なんといっても谷原章介!王子様にひと目会いたくて!


円形につくられた客席の真ん中に舞台が位置づけられ、開演前からそこでスタッフが物販。
一般客が行きかう中、出演者が徐々に出てきて物販したり歓談したり。客参加方式という嗜好らしい。お、王子様だ!現実の人だったんだ!生きてたんだ!なんと背が高く顔が小さく、礼儀正しくて気さくそうな方なのでしょう。釘づけ。
松たか子はもしかしたら演技も歌も巧いのかもしれない。しかし、いつ観ても、彼女の声や話し方やたち振る舞いが大袈裟に思えて、好きになれないのである。これは好みの問題であろう。
お芝居自体は、出演者の誰もが本当に楽しんでやっている雰囲気が伝わってきて、楽しめた。出演者総出で演奏したり効果音をつくったり大道具を移動させたりするライブ感、これぞ舞台というカンジ。
ワークショップを繰り返して作り上げられた舞台であるという、なるほど、それらしい。
ワダエミさんの衣装、エスニックで木綿が気持ちよさそう、45rpmっぽい。
休憩時間にはまたもや真ん中の舞台で物販、というか、ワインとチーズが振舞われる。出演者が歌など歌って、一般客ステイのまま、劇がはじまる。半径2メートル先に!王子様が!あまりのことに、クラクラする。
ラストでは、前方の客も引き入れてのダンス大会。あ!王子様と!手をつないでいる!あまりのことに、フラフラする。
前の、前の席をとれてたらよかった!なんたる不覚!


観劇後、夕飯を食べる場所を探していると、同じく観劇後であろう中村勘九郎さんに遭遇。
思ってたよりもっと小さい背中、ひっそりとタクシーを拾っていらっしゃった。最近心労も多いことでしょう、察します。


夜中にチャリチャリと自転車をこいで帰宅。茶沢通りをひた走る。
この街にいると、息をふき返す。昔からそうだ、わたしは確かにこの界隈で育まれた。
人は人との関係だけで在るわけではない、自分と自分のいる場所との関係性を理解することも必要である。そういう感覚を、意識することだ。
そしてこの街にいると、いつもレッチリの"Under the Bridge"を思い起こす。あのギターの音色。名曲ですよ。

What Hits

What Hits

Sometimes I feel
Like I dont have a partner
Sometimes I feel
Like my only friend
Is the city I live in
The city of angel
Lonely as I am
Together we cry