豪徳寺のcucina tirolese 三輪亭 per famiglieへ行きました。

物心がついた頃から数えて、引っ越した回数は9回。
中央線沿線の街に4年半、電車のない街に4年半、ストラッセンバーン沿線の街に4年、そしてそれ以外は小田急線沿線の街に居住してきました。
好きな路線といえばくるりの岸田くんも好きな世田谷線小田急線は特に好きでも嫌いでもないですが、人生の半分以上の途上において揺られ続けているので、家族のような感覚というか、思い出も多く、情はうつっています。


通学に利用していた頃は時間もありあまっていたので、主に各駅停車に乗っていました。小田急線のノロノロ運転に揺られながら、本を読む時間が大好きだったからです。没頭しすぎて町田まで乗り過ごしたり、まだまだ読んでいたくて相模大野までゆき過ぎたり。今でもたまに、買ったばかりの本を読むのを家に帰るまで待ちきれない際などに、わざわざ各駅停車に乗るときもあります。
しかしまあ、そんな機会もめっきり減りました。年々時間が足りなくなっていってる気がします。1日が36時間あればいいのに、って大人になるということはそういうことでしょうか。


というわけで、小田急線の各駅停車の駅には、急行の停まる駅よりもなんとなく愛着があります。
千歳船橋の○○が美味しい』とか、『隠れ家的な狛江の○○』とか、メディアでそんな言い回しを見かけると、どうにもこうにも心ときめくのです。
今回は某雑誌で見かけて心躍り、豪徳寺のイタリアン・三輪亭へ。
イタリアン、といってもこちらは珍しい南チロル地方の家庭料理のお店です。南チロル地方は山間部にあるため、お料理は魚介類ではなく、加工品や燻製を主としたものとなるそうです。オリーブ油もつかわれていないそうな(バターをつかうようです)。
なるほど、お肉、とりわけハムがとっても美味しい。パスタはスペッレという地方独特ものが、あまり味わったことのない食感でした。ニョッキより少しもちっとしているような?


店員さんも皆さん親切で居心地がよく、かなり長い間居座ってしまいました。
「場所柄、若い女性のお客さんがあまり来ないんですよ〜ぜひまたいらしてください」とシェフらしき方がお店の外まで見送ってくださいました。
まったく若くはありませんが、確かにお客さんの中では明らかに若い方だったような…。
是非また伺いたいお店です。


cucina tirolese 三輪亭 per famiglie
〒154-0021東京都世田谷区豪徳寺1-13-15 ツノダ第1ビル1階
03-3428-0522