ひとつだけ。

物品を連ねる歌詞、というとJITTERIN'JINNの『プレゼント』が真っ先に浮かびます。「別れた恋人からもらったもの」を並べていく歌です。

8-9-10!!(Ver.2)

8-9-10!!(Ver.2)

はじめてあの歌を聴いたとき、まだ中学生くらいだったわたしは、「シャガール」も「ヴィヴィアン・リー」も「ボートネック」も知らず、なんだかすごくすてきなモノな気がして、憧れたものでした。カタカナに弱い時期というのはあるものです。今聴いても、「キリンが逆立ちしたピアス」とかはなんだかすてきだな、と感じます。最近、矢野顕子の『ひとつだけ』を再聴し、改めてその歌詞のすてきさにキュンキュンさせられました。
ここで連ねられるのは「欲しいもの」です。「きらめく星くずの指輪」「寄せる波で組み立てた椅子」「世界中の花を集めつくるオーデコロン」…うーん、なんでもない言葉なのに、組み合わせるとこんなに美しいんだなあ。
ちなみに一番「欲しいもの」は、「あなたの心の白い扉ひらく鍵」です。くー。
矢野顕子の歌詞はいつも、シンプルだけどすてき。キュンときます。