映画づく。
GW以来、映画づいています。疎遠になるときはホントに観ないのにねー。
浴びるように映画を観ていた、高校〜大学生の頃を思い出します。
あの頃って映画はいくらで観られたのだっけ?
今は、プログラムを含めると1回の映画で2,500円程度はかかってしまうので、なかなか気軽には楽しめない娯楽となりました。
■ラデュ=ミヘイレアニュ監督『オーケストラ!』を観ました。
かつては名指揮者だったけれど今は落ちぶれてしまった男が、志半ばにして潰えた夢のために奔走、昔の仲間を集め、オーケストラを再結成する─
この設定を読むだけで、なんだかワクワクしませんか?
これだけで観たかった作品。
しかし意外にも、物語の肝となるのは、社会主義や、ソ連崩壊周辺のロシアの政治経済。
様々な事情を抱えた楽団員たちのふるまいも、非常にシニカルな笑いを孕んでいて、想像していたハートォーミング一辺倒なものではありませんでした。
しかし、ラストでオーケストラが演奏するチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の場面は圧巻!このために映画があるといっても過言ではないくらい。素人耳にも感動します。
よい映画でした。サントラ、興味深いです。
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■ニール・ブロムカンプ監督『第9地区』を観ました。
ある日、巨大宇宙船が南アフリカのヨハネスブルグ上空に現れる。
騒然となる地上、しかし宇宙船の中にいたのは、衰弱しきった大勢のエイリアン難民だった!行き場を失ったエイリアンたちのため、仕方なくヨハネスブルグにエイリアン特別居住区「第9地区」が設けられるが─
ティム=バートンの『マーズ・アタック!』が大好きなわたしとしては、同じエイリアンモノということでそんなB級っぷりを期待していましたが、思いのほか、あらゆる要素を備えた作品でした。
人種差別、格差社会、生物実験、兵器開発、偽善と欺瞞、友情と愛情…
なかなか考えさせられる場面も多く。途中まで落としどころがまったくわからない、奇想天外な展開。
無名な監督、無名な俳優陣ながら、ひさびさに諸手あげて称賛!オモシロかった!
しかしPG12指定ということで、多少グロい部分もあるので、清廉な人は苦手かも…
独りで観にきていた同世代くらいの隣りの席の男性は、開始30分くらいで離席したきり戻りませんでした…賛否わかれる映画かもしれません。
ところで、試写会を含め、会社の3分の1の社員が『第9地区』を観ていたことが発覚!
類は友を呼ぶというか…
試写会で配られたらしいメモ帳を譲ってもらいました。
表紙は、アパルトヘイトを皮肉ったエイリアン特別居住区のマークなのですが、こういう世界観の設定が、細部にわたるまでしっかりしているのがすごいなー。
購入したパンフレットの内容も、凝っていて読み応えありました。