忘れた記憶と、君の声。
咲きました。
この時期、桜舞い散る平日の新宿御苑には、
ジジババが吸い寄せられるように集まってきます。
横断歩道での会話。
ババA、ババB、ババAの夫であろうジジの3人が、
カメラや三脚を片手に信号が青に変わるのを待っていました。
ジジ(対面に見える桜を指して) 「おお〜咲いてるねえ」
ババB 「あらほんと〜もう7分咲きくらいじゃないの!」
ババA(ジジに) 「こっちも咲いてるわね〜お父さん!」
ジジ 「ん?どこどこ?」
ババA 「ほらここよ!」(ババBと自分を指して)
ジジ 「?」
ババA 「わたしたちよぉ〜咲いてる咲いてる!花盛り!きゃはははは」
(一同、爆笑しながら横断歩道の向こうに遠ざかる)
…
…
春の風物詩、風物詩です。
- 作者: 東村アキコ
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もうベラベラと話せるようになったごっちゃんと、仕事に育児に多忙なママの、日々のやりとり(闘い?)がサイコーに面白いです。
子育てはしたことないけど、愛らしいばかりではない子どもの様が、なんだかリアル。
自分が子どもだった頃を振り返っても、決して心は無垢ではなかった。
大人ばりに、打算や悪知恵にまみれていたものな。
それが、まだとっても浅い経験や知識にしか基づいていないから、大人からしてみたら魂胆見え見えなのが、小憎らしかったりかわいかったりするのじゃないのかな。
子育て礼賛作品で、「子どもは天使!」「子育ては素晴らしい!」と興奮ぎみな直球剛速球でこられると、「えー、そうかー?」と多少鼻白んでしまいますが、こういう作品を読むと、やっぱり子どもって輝かしい、かけがえのないものだなと思います。
ママテンは、ごっちゃんに理不尽に怒ってしまったり、逆に甘やかしてしまったり…と、ママがとっても等身大なところも、子育て中のお母さんには楽しめる作品なのではないかしら。
育児マンガなら、『毎日かあさん』ももちろん好き。
- 作者: 西原理恵子
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
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- メディア: 単行本
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