できるかな?

甥が4歳になりました。
おばあちゃんもひいおばあちゃんも、お父さんもお母さんもプレゼントはオモチャだったので、叔母は彼の知育教育のため、DVDをあげることにしました。

『できるかな』です。ノッポさんゴン太くんです。
1990年に放映は終わってしまっていますが、わたしは子どもの頃、この番組が大好きでした。
ゴン太くんの、怪獣だか人間だかねずみだか犬だか、わけわからないキャラクターも好きだったし、何よりノッポさんゴン太くんのためにスイスイと作る工作に、その手さばきに、魅了されたものでした。


さて、現代っ子の甥に果たしてこの番組が通じるのか。
と、半ば実験的な気持ちで贈りましたが、聞けば、何度も観てバカウケしてるそうな。
「♪でっきるっかな、でっきるっかな〜」と歌いながらフリフリ踊っているそうな。
そんなお兄ちゃんを見て、1歳の姪も手を叩いて喜んでいるそうな。


「バカウケ」…反応がちょっと的外れなような気がしないでもないけど。
ノッポさん、すごい。


時代が変わっても、子どもの喜ぶものって案外に変わらないものですね、というのに気づいてはいましたが。
ノッポさんの服とか映像の作りとかが、見るからに確実に古いのになあ。そういうのって関係ないんだなと。


もう1本、『ピタゴラ装置DVDブック』もあげました。

ピタゴラ装置DVDブック1

ピタゴラ装置DVDブック1

甥はこちらはリアルタイム、いつも観てる『ピタゴラスイッチ』でおなじみです。ピタゴラ装置だけじゃなく、アルゴリズム体操もDVDになってたらあげたかったんだけど、こちらは発見できず。
ピタゴラ装置はいつ見てもすごい仕掛けだなあと、大人でも感嘆させられます。


この番組を監修している佐藤雅彦、「バザールでござーる」や「ドンタコス」、「ポリンキー」等のCMで知られている方ですが、わたしは「ピコー」が好きでした。



雑誌「Arne」のかれこれ6年ほど前の号で、佐藤氏の特集が組まれたことがあります。
彼の事務所およびご自宅の特注什器がどれもアイディアに溢れていて圧巻、わたしはこの号が大好きで今も大切に保管にしています。

アイディアを産む人は、日々の生活へのこだわりも凡人と違うんだなと。彼の部屋の引き出しや扉等の収納のアイデアは、何度見ても飽きない。それは彼の作品に通じるものがあり。

「時間が空くとなにか作ろうと考えるんです。
どうせ作るのならといろいろ考える。
アイディアが浮かぶと楽しいですよ。」


30数年も生きていると自分の癖や嗜好が固まってきて、行き詰まりを感じることも多いけれど、何度同じものを読んでも何度同じものを見ても、心に響く映像や言葉や風景というものはあるもので。
そこが傍から見たらとうに限界点であっても、「こんなふうにできるかな?」と子どもみたいにワクワクする心は、いつまでも忘れたくないなと思います。
「それ前に見たじゃん!」と孫に言われても。「はて?そうだっけ?でも面白いねー」(ニコニコ)というような。そんなかわいいボケ方をしたいです。