KAKUTA『甘い丘』を観ました。

シアタートラムで。この劇場、三軒茶屋という地域に密着している雰囲気が、昔からとっても好きです。
『甘い丘』、2年ほど前の初演の時も観ました。内容はうろ憶えでしたが、観ているうちに少しずつ思い出しました。


町はずれの丘の上に建つ、サンダル工場。ゴムの異臭が工場中にたちこめ、それぞれの事情を抱えたひと癖ある変人ばかりが働き、場末の職場として町の人々からは避けられている。そんな中で働きはじめたわけアリの女・かの子。彼女は工場の従業員たちを蔑み、嫌い、彼らに振り回されるが、彼らと接していくうちに、少しずつ変わりはじめる…


ラストでボロボロ泣いてしまいました。胸に迫る、いいお芝居だった!
初演のときも観たのですが、あの時は泣かなかったので、演出と役者さんたちが格段に魅力的になっているということ、でしょうか。


「ここにいればいいじゃない。どこへだって行かれる」


そう、まだどこにだって行かれるのです。生きてさえいれば。
希望をちゃんと、繋いでいかなくては。