いろいろなお店へ行っていました。

引き続き夏というだけで精一杯で、演奏も執筆も読書も鑑賞も(あ、仕事も)、ほとんどできていません。一日の概ね、思考していません。予定がないときは寝ています。人生、一時停止中。
しかし、他の季節の倍くらい、飲み食べしゃべっています。わたし自身はそんな気持ちはさらさらなく、できれば秋冬に多く活動したいのだけれど、やっぱり夏は多数派の人々が活動的になり、イベントが多く、ゆえに出歩くことが自然と増えます。空騒ぎの夏。


すっかりお気に入りとなった二三六@下北沢で飲んだくれ、ひさびさにちゃんぷるー@下北沢で泡盛を浴び、またもや海森@新宿で説教、アルトモンド@青山でお友達の誕生日を祝い、クンビラ@恵比寿でさらに祝い、ブラッスリーグー@神楽坂でしっとり、と思いきやどっぷり。
いやー、どこも美味しくて居心地がよく、お気に入りです。


いわゆる帰国子女であり、国際的な高校出身、かつ、国際的な仕事していたにも関わらず、わたしは日本語すらまともに取り扱えません。どこまでもダメな人間です。しかしそんな人生を辿ってきたので、友人には各国の言語が堪能な人が多いです。集えば自然と言語の話題になることも多く、先日興味深いトリビアを聞きました。
フランス語で「さようなら」は、「サリュー」「オールヴォワール」「アデュー」、ということは知っていました。「サリュー」はカジュアルな感じ、「オールヴォワール」は丁寧な感じかな、となんとなく思っていましたが、そういえば「アデュー」ってどんなときに使うのでしょう?『ベルサイユのばら』でオスカルが「アデュー」と言っていたような…なんだか古い言い回しなイメージがあります。
しかし友人によると、「アデュー」は「もう二度と会えない(会いたくない)」という決別の際に使うそうです。
「アデュー」は「adieu」。分解すると「a(=英語でto)+dieu(=英語でGod)」となるそうで、つまりは「神へ」、=「神の元に行くまでもう会わない」、=「現世では二度と会わない」という意味が含まれている、ということ。なるほど、おもしろーい。これってフランス語に少しでも関わる人には有名な話なのでしょうか?
これからは気軽に「アデュー」などとは使わないようにします(もともと使わないけど)。


そういえば、『まこという名の不思議顔の猫』がベストセラーとなって、一躍有名猫となった“まこちゃん”の飼い主は、確か「アデュートリステス」というブランドのデザイナーだったような…「アデュートリステス」=「ADIEU TRISTESSE」、=「悲しみよさようなら」という意味なのでした。永遠に悲しみとさようなら、すてきなブランド名ですね。

まこという名の不思議顔の猫 (MARBLE BOOKS)

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