酒と泪と男と女。

14日間、日によって量に差はあれど、毎日外でお酒を飲んでいました。こんなことは久しぶり。
『忘れてしまいたい事や/どうしようもない寂しさに包まれた時に/男は酒を飲むのでしょう』と河島英五は『酒と泪と男と女』で歌っています。要約すると、「女はそういう時には気が済むまで泣くけれど、男には泣くなんてできないよ、だから酒を飲むのさ」という歌なのですが、ならば女が酒を飲んで飲んで飲まれて飲むのは、どのような時なのでしょう。


今の会社は新宿御苑と四谷三丁目の間にあります。
四谷。今まであまり縁はありませんでしたが、すてきな飲食店が目白押しと噂に聞く街。値が張るので行ったことはありませんが、ミシュランで星を獲得したラノー・ドールもよねやまも会社の近所にあります。
そんななか、とっても魅力的な飲み屋街に出会ってしまいました。
四谷荒木町、車力門通り。
界隈はむかし花街であったそうで、今でもどことなくその風情が残っています。大通りを一歩路地に入っただけなのに、昭和初期に迷いこんだような。芸者さんが歩いていてもおかしくない雰囲気です。夕刻になるとひしめきあう小さな飲み屋たちの店頭にぽつぽつと赤提灯がともり、暖簾が涼風に揺れ。むーん、端のお店から順々に制覇したい。
今回は沖縄料理のお店琉球と、ドイツ料理のラインガウに訪れました。
琉球は来店が19時前後とまだ早い時間だったため、ほとんどお客さんがいませんでしたが、後日深夜にお店の前を通りかかったところ、三線やら縦笛やらがなり響き、カウンターのみの店内が常連さんらしき人たちで大賑わいでした。
ラインガウは、6月末までの季節料理であるホワイトアスパラをいただくために、なんと1週間に2度も訪れてしまいました。懐かしのアルトビールをはじめドイツの地ビールを片っ端から堪能しつつ、ブルスト(ソーセージ)を頬張って。至福です。そしてホワイトアスパラ、直径2センチ近くあるアスパラでした。それを卵黄とバターをあわせたオランデーズソースでいただきます。とってもジューシー。お店の人によると、もっと来店の時期が早ければもっと太かったそうな。来年またきます。


何にせよ、前代未聞に人間関係が希薄になりそうだった今回の会社。社内に飲み仲間ができたのはありがたいことです。