バッタリの病、その後。

外を歩けば人にあたる、というぐあいに、わたしには、出先で友人知人にばったり遭う、という特性がありました。それはいっしょにいる友人が皆驚くほど、頻繁に。
知り合いが多いから、必要以上にキョロキョロしてるから、いろいろなところに出没してるから…などなど、友人たちは論理的にこの現象を解析してくれようとしたものでしたが、ここ2年ほどでいつのまにか、出先でもあまり人に遭わなくなりました。わたし自身の行動範囲はまったく狭まっておらず、知人も増える一方なのですが、同世代の友人知人を取り巻く環境が結婚や仕事の都合などで急変し、彼らの行動範囲が変わったからかな、と思ったりはします。アラサー、変化の時なのですね。


しかし、そんななかでも一人、何年にもわたってばったり遭遇し続ける知人がいます。つい先日もばったり、会社のお昼休みに、近くの飲食店で数年ぶりに遭いました。
彼は同じ大学で、高校の同級生の元カレ、その同級生ともさほど親しくはありませんでしたが、たまたま学食で会い、彼を紹介されました。それがはじまりです。
その後、街角で、お店で、結婚式(新郎新婦が共通の知人であることをそのときまで互いに知らなかった)で、果てには旅先のヨーロッパ(!)で。とにかく何年か置きに遭い続けます。
ここまでくると何かしらの縁があるのだと思いますが、お互いに連絡先を訊いたこともなく、名前すらうろ覚えで毎回確認しあうくらいで、顔見知りの域を超えません。「ばったり遭う」間柄というだけの運命として、受け容れているのだと思います。
というかまあ、お互いに異性として興味のないタイプってだけなのでしょうね。不思議なご縁です。