松尾スズキ監督『クワイエットルームへようこそ』を観ました。

原作を読んだ際には、よい小説とは思いましたが、正直あまり印象に残りませんでした。
しかし、この映画はよかった。映像を想定した原作だったのでしょうか。あるいは、自分に原作の含蓄の深さを読みとるだけの想像力がなかっただけか…。
とにかく俳優陣がひとり残らずすばらしいです。眉毛のつながった妻夫木くんも含めて。


正常であるということと、精神が異常であるということの境目とはなんだろう?
ポリバケツをひっくり返して、自分の罪や後悔や恥辱を、冷たくかびたお風呂場のタイルにどしゃっとぶちまけられたような、そんな後味。