ル・コルビュジェ展@森美術館へ行きました。
http://www.mori.art.museum/contents/lc/index.html
しょぼそうだなと思ってたんですが、意外に見応えありました。
ロンシャンの礼拝堂やラ・トゥーレットの修道院の解説あたりで流されていたドキュメンタリー映像で、コルビュジェは「仕事には家族はジャマ」というようなことを言い放っていました。どこかで聞いた記憶があります。
建築家なり音楽家なり文筆家なり学者なり、何か偉大な創造を産みだす人間というのは、人生ずっとと言わずとも、どこかしらの時期に絶対的に孤独に、ストイックにならざるを得ないのでしょうか。そうでないと素晴らしいものを産み出すことは、できないのでしょうか。
しかし晩年のコルビュジェが建てた「カップマルタンの小屋」は、コルビュジェの芸術のなかで最も質素で侘しい佇まいながら、明らかに妻への愛情が溢れていたのでした。
展覧会の内で最も印象的だったのは、コルビュジェがプロデュースしたインドのチャンディガールという都市の映像。建築のみならず、都市建設に関わっていたとは知りませんでした。
彼が街の重要な場所に設けたモニュメント「開いた手」。文字通り開いた手のひらの彫刻なのですが、これは彼がどうしてもチャンディガールに置きたかった彼の長年のテーマだそうです。確かに、彼の描いた絵画には手のモチーフが多いのです。手は「人間の悠久なる営為」を象徴しているとのこと。英文では“an eternal symbol of giving and recieving”とされていましたが、日本語と英語の印象に何か落差を感じました。これはおそらく英和ではなく和英の結果かと。
何にしろ、機会があれば一度訪れてみたい街です。
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