仕事なんて、どんなに楽しくても苦しくても、人生においてとるに足らないものである。ひとつのエッセンスに過ぎない。
行き詰まったら辞めればいい、理想に適わないなら見直せばいい、お金がないなら依り合えばいい。
そんなものに頼らず幸せに生活できる方法はいくらだって、いくらだってあるのだ。いくらだってあったのに。


楽しいことがあったり嬉しいことがあれば、普通に笑える。だけど胸の奥底が、ずっと悲しい、ずっと寂しい。
突然に人を亡くすというのはどういうことなのか、こればかりは分からなかった。
それを体験したことのない周囲がわたしの様子にどれだけ戸惑っているか、充分にわかっている。申し訳ないと思っているのだけれど、どうにもならない。
あまり面倒なことに触れたくないと思っている人もいる。それは仕方のないことだ、悲しみや寂しさは分かち合えないのだから。
必要とされていることも愛されていることもわかっている。それでも、すべてが素通りしていく。うまく元気でいられているのかどうかわからない。虚ろだ。


胃がキリキリと痛む。